kate100s’s diary

百野毛糸の日記です。

パンデミックと仕事と表現

いつの間にか春。超春。


3.11の時を思い出してしまう。私は大きな危機に妙な形で巻き込まれがちで、東日本大震災の時は朝動き出した電車に乗って都内の自宅に帰り、玄関のドアを開けたらほとんどのお皿が床に散乱して割れていた。阪神大震災の時の経験者談を参考にスニーカーを履いたまま家に入って、非常時だからとお洋服のまま寝た。生き埋めになった時に備えて腕に笛も巻きつけた。部屋の中もお皿以外のものを含めてあらゆるものが散乱していた。身長の半分ほどのサイズの姿見はベッドの上のちょうど枕の上に飛んできていて、私が会社にいなくて昨日の午後ここでうたた寝をしていたら、と考えると呼吸が浅くなった。ガラス面が下向きだったから。

家がヤバかったのはもちろんだし、家がヤバい場合は不動産屋さんもヤバい可能性が高く、そこからは対応に追われて落ち着いたのは引っ越しが完了した翌年だった。この話はたいていの人に信じてもらえないのであまり人に話さないようにした(え、東京で?なんで!?そんな人いないよ?そんなボロい家に住んでたの?的な)。友達の部屋にしばらく居候さえてもらえることになり、枕と羽毛布団を持ってタクシーを止めたんだけどその時の運転手さんは一瞬で状況を把握してくださり、無線で「この方震災被害者です」と伝えた上で荷物の移動とかを手伝ってくださった。身近な人の同情とか共感とか心配より、プロの人が職能で人を助けることの尊さをこの時実感したと思う。

 

新型コロナウイルスについても私はまた当事者性が高く(みんな当事者だよ!と各国首脳が言っているけど)、持病があるし治療薬の種類も相まって"Vulnerable"に該当する。感染・発症しても軽症の人が多い病気だけど、重症リスクの高い"Elderly&Vulnerable"をどう感染から守るかがどの国でも基本方針の中、残念なことに私の会社で働いている人は偉い方を中心に「騒ぎすぎは良くない」「悲観的な観測はいかがなものか」「経済を回さないと」派が主流。理由を明記してテレワークを申請し許可をいただき、集会を延期するために上長を説得したり、期末だからと提案される宴会への不参加を願い出たり、継続的に自分の身を自分で守ってる感がすごい。

2月からは再び熱心にSNSを見始めた。「時間術大全」を読んでiPhoneからアプリを削除したのを再インストール。広がりの現状、治療法、発症までの時間、発症してから具体的にどういう症状が出るのか、療養時に必要なもの、入院の期間、Self-quarantine 14日間に具体的にどう過ごすべきなのか。

自分の例年のインフルエンザのかかりやすさ(もちろんワクチン接種済み)を念頭に、私は感染と発症を前提とした情報が欲しかったけど日本語だと見つけるのが難しかった。「検査をするべきかどうか」みたいな対立する意見の応酬を見ていてもあまり役にも立たない。

専門家のWHOBBCCDCの情報が具体的でとても役に立った。そうやって基礎をおさえた上で武漢に関して投稿された動画をざっと見た。皆さんの柔軟な創意工夫に勇気をもらった気分。エレベーターのボタンを押すための爪楊枝、表面の消毒、手渡ししないデリバリーサービス、2m離れる、マスク&ゴーグル、窓に向かってみんなで励まし合う、挨拶は足で、一瞬で測れる体温計、Work from home、スーパーでは使い捨てのゴム手袋、手洗い。

今は予防=飛沫感染防止=マスクの一点集中だけど、おそらく他の粘膜(目)の保護も大事で、それ以上に手指の接触を防ぐこと必要。家にあったメガネと手袋を2つ引っ張りだした。

殺到する重症者への対応が落ち着いた後に医療者が力を入れていたのは感染者の見つけ出し。医療従事者が家の一件一件を回って検温し、症状のある人を隔離していた。まとめると「手洗いなどの個人の予防×感染疑いの人を見つけ出してこまめに隔離(重症者は入院/軽症者は基本Stay Homeと経過観察)×感染の自覚がない人からの感染を防ぐために大人数での集まりを自粛」みたいな原始的なやり方をするしかなさそうだった。https://www.youtube.com/watch?v=XU9FVqwO4TM

 対策が原始的だから弊害も甚大で、経済的に成長して手に入れたものの多くをしばらく諦めなければいけなくなった。自由な移動、レストラン、ライブ、劇場とか諸々。従事者の仕事の減少。株価。学校に行けない子供たちの居場所。働くパパ&ママの学校休校対応。偉い方々が日々どんどん対策を打ち出しているから、ふつうの市民の私は一旦信頼してトランプ大統領が大文字で連呼する「SOCIAL DISTANCING!」に務めたい。

 

せっかくSNSをたくさん見ていたので印象的なポストをまとめておきます。
一つ目がとにかく最高。

●職能で人を助けることの尊さ 

 何度見ても泣いてしまう。迫真。こういう本当に必要な仕事をしなくては。

https://twitter.com/brutjapan/status/1240548562909495297?s=20

 

LVMHが工場を活用して消毒剤を生産。巨大企業が本業で貢献するのがとても素敵。
スピード感!

www.allure.com

 

かなり意外なところからのオファー。
医療ドラマ関係者がマスクなどの医療用品を現実の病院に寄付

www.forbes.com

 

従業員と顧客を守るアメリカの飲食業界の対応。リーダーシップすごい。

https://twitter.com/chefjoseandres/status/1239219123659341825?s=20

 

●リーダーやセレブリティの言葉

ドイツのメルケル首相。状況と目的をはっきりさせて連帯しようとする信念を感じます。
イタリアのコンテ首相やマクロン首相もそんな感じですね。

 

素敵だった言葉。

https://twitter.com/jamietworkowski/status/1238176161043230720?s=20

 

ケビン・ベーコンを久しぶりにお見かけしたけどかっこよかったです。家にいましょう。

https://twitter.com/kevinbacon/status/1240292538134585345?s=20

 

これは。。いいことをしたいという気持ちは素晴らしいけど何をするかも大事というケース。
元の動画はガルガドットやナタリーポートマンを始めとするセレブリティが歌う「イマジン」

https://twitter.com/BeeBabs/status/1240537180264595456?s=20

  

 ●新型コロナ流行期の職場とWFH

「お砂糖とスパイスと爆発的な何か」著者の北村紗衣先生が職場の会議をなくすための会議に参加する様子。こういうの職場で本当にあるから一連の流れを注視してしまいました。3/6のツイートの結論。

 

https://twitter.com/Cristoforou/status/1233265581517762561?s=20

 

VOGUE JAPAN編集長:渡辺美津子さんのテレワークから学ぶこと。
コレクションやイベントの多いファッション業界は移動が制限されて大変そう(メットガラも延期だし)。そういう現場の話とテレワークのいい面悪い面がまとまっていて参考になりました。

新型コロナウイルスの影響下、『VOGUE JAPAN』編集長、渡辺三津子がテレワークから学ぶこと。 | Vogue Japan

 

自宅で過ごすQuarantine関連動画で一番笑いました。
世界的に自宅勤務や自宅待機者は、すっぴん&ノーブラ、孤独、退屈、web会議への子供の侵入、FaceTime、ペット飼い始めました、などの流れを体験している感じ

https://twitter.com/gnuman1979/status/1239523796542992387?s=20

 

●その他

おそらく歴史的動画になりそうな「彼」のインタビュー。
CBSのポストへのコメント欄まで読み込んでしまったけど、彼らの若いのに不健康そうな見た目、これは”世代”より”年代”の問題でしょう(若者はそういうものだから)という論点、ミレニアム世代を批判されて一緒にしないで欲しいと憤る30代などで白熱していた。年配世代にとって深刻なウイルスの拡散が、格差社会と世代闘争とかの対立につながらないための対策やアイディアが必要となりそう。

https://twitter.com/CBSNews/status/1240639692636372993?s=20

https://twitter.com/ReutersJapan/status/1240843002588717056?s=20

 

イタリア人が、ロックダウンでパニック買いが始まったスーパーで食材が売り切れても
パイナップルピザは選ばない「dignity=尊厳」。バルコニーでみなさんが歌う動画も素敵でした。

https://twitter.com/bianco222/status/1238830341630107660?s=20

https://twitter.com/Joyce_Karam/status/1238660332593262594?s=20

 

イタリアといえば「君の名前で僕を呼んで」の街が閉鎖されてティモシー・シャラメが心を痛めているそうです。 

 

韓国の新型コロナウイルスへの対応がどんどん進化している様子を見て、「パラサイト」のアカデミー賞作品賞受賞スピーチ内の製作者の言葉を思い出しました。「韓国の観客は応援してくれて、映画を観てどう思ったか、率直な意見を躊躇せずに伝えてくれたから製作サイドも満足せずに限界を越えることができた」(意訳です)

https://twitter.com/neonrated/status/1226739587327782913?s=20

 

他にももっともっとあるし、インスタもなんだけど完全に力尽きました。

WHOテドロス事務局長が始めたSafeHandsチャレンジに指名された有名人の方々が、当初なかなか参加しなくてやきもきしたり、毎日目まぐるしくトピックが変わる。今ではどんどん投稿されていて#も盛り上がってきたけど、ざっと見たら特に多い反応はBTSファンからの「BTSがノミネートされた!」という喜びの声でした。投稿された動画をいくつか見た感想は日本人の手洗いレベルはもともとかなり高いんじゃないかということです。

2週間ほどのWFH感想は、「時間の感覚が全くなくなる」に尽きます。
早く終息してみんなが安心して外出できますように。