kate100s’s diary

百野毛糸の日記です。

『パターソン』を観たあとは世の中が素敵に見えて

ちょうど夕方くらいに終わる時間帯で観たからなんだけど、地下鉄の出口を上がって地上に出たら心臓がキュっとなるような綺麗な空の色にびっくりした。マジックアワー?夕焼け?言葉はいろいろあるけどどれでも表現できないような色合いで、こういうときにパターソンはノートを広げて詩を書くのかな、と思った。

 

もっともっと見ていたくて、数年ぶりに屋上にのぼり、夢中で写真を撮った。空の写真を撮るのはどのくらいぶりだろう。明らかに映画の効果。

 

この気持ちの満たされ感はなんなんだろう、と思いながら今日の買い物(茅野屋のだしとか)を片付けて、水切りかごに置いてあったルクルーゼを片付けて、と思った瞬間から事態は急変。

 

ルクルーゼは重くて、そんなことはもう何年も使っていて100も承知なんだけど、何を思ったか片手で蓋と本体を持ち上げてしまった。転がる蓋、かろうじてキャッチできたのは本体だけで、蓋は床にどんと落ちた。

 

キッチンの電気をつけるのが面倒でいつもつけていなくて、薄暗いような中で料理をしているんだけど、この時は焦って電気を点けなきゃ!床の様子を見なきゃ!!って片足で踏ん張ってスイッチを押そうとしたら変な角度で爪で押してしまったようで右手中指の、先週ネイリストさんが丁寧にチップオーバーレイを付けてくれた、ジェルネイルが吹っ飛んだ。

 

え、爪はがれた?って怖くてちょっと見られなかったんだけどおそるおそる目を開けたらチップオーバーレイの付けた部分がきれいになくなっていて、爪本体は無事だった。不幸中の幸い。

 

と思いきや床をチェックしなきゃ、ってまじまじと見たら床には白っぽい傷がしっかりとついていた。意味もなく布巾で拭いた。消えなかった。

 

なんかお腹が空いた、と急に思ってお姉ちゃんから前にもらって放置していたお菓子を食べた。水を飲むのも忘れて食べていたらむせてしまった。この時に自分が続けざまの出来事に動揺していると気づいた。

 

床に傷がついたのも、ケアしたてのネイルがとれてしまったのも、もっというと昨日セラミックの歯がとれてしまったことも、一つ一つがかなりショックなことだった。それでも何かが起こるたびにさっさと、とにかく最速のスピードで対処しなきゃと思いそうしてきた。多分それでは気持ちが置いていかれてしまう。

 

心のケアっていう言葉はそれほど好きじゃないけど、じっと座って元気が出るのを待つ、みたいなことがとても苦手な私は意識的に取り組まなきゃいけないんだと思う。『パターソン』は素敵な映画で、そんな映画を観られた1日は最高なはず!!とか言い聞かせないで、いいこともあったけど散々なこともあったな、的なフェアな現実認識を積み重ねることで、日常が奇跡、みたいな心境にたどり着けるのかもしれない。いいときはもちろん、元気がなかったり、美しいものをそう思えなくなった時とかにも繰り返し観たい映画でした。