kate100s’s diary

百野毛糸の日記です。

『20センチュリー・ウーマン』、初コムデギャルソン、初ポール・アンドリュー

最高の1日から一夜明けた。入院中ずっと観たかった映画を観て、行く途中にふらりと入ったお店で次々に素敵なお洋服に出会った。

 

お腹の傷のことがあるから今年の夏は主にワンピースしか着られないな、というのがあって、偶然去年から今年にかけてなんとなくワンピースを買っていたので退院後のお洋服に困ることは特になかったんだけど。

 

コムデギャルソンが日本はもちろん世界で評価されていることは知っていて、コレクションの動画とか、川久保玲さんのインタビューとか、ニューヨークのMETの展示が気になったり、観入ってしまうんだけど自分とは遠いブランドだと思っていた。20代で残業代のほとんどをお洋服につぎ込んでいた時代も、なぜか一度も着ることもなく今の年齢になっていた。なんとなく自分向きじゃないのかも、という気がして。

 

そのワンピースは生地が斜めにパッチワークされたネイビーのAラインワンピースで、ぱっと見は正直サイズが大きそうだな、くらいの感想しかなかった。いかにもコムデギャルソンぽいな、という感じの構築的なスカートの方に興味があった。スカートは可愛かったけどやはり自分向きじゃない感があって、試着だけでも記念になったな、位の感想しかなかった。次に着たのがネイビーのワンピース。

 

試着して鏡を見て感動した。ラインがものすごくきれい。何をどうやったらそうなるのかわからないけど、上半身はほっそり、下半身はゆったりなんだけど全身のスタイルが最高によく見える。魔法みたいだった。着た瞬間からもう脱ぎたくなくて、店員さんに「スカートの時と表情と反応が全然違いますね!」とからかわれた。初コムデギャルソンはいいお値段したけど、このワンピースは着るたびに高揚感を味わえそうで、入院手術がここに導いてくれたかと思うと運命すら感じる。

 

興奮でぼうっとしたまま歩いてルミネのセレクトショップにたどり着いた。そこで一足の美しい靴を見つけた。先日一目惚れをして以来セレクトショップとネットで情報を調べてばかりいたブランド:ポール・アンドリューのもので、それだけでもテンションが上がったのに、店員さんによるとこのお品は50%オフなんですよ、という。試着するしかない。

 

履くのが2度目のポール・アンドリューは案外履き心地がよく、脚がとてもきれいに見えた。履く前に緊張したのか足がつった。普段私は36 1/2を履くんだけど、その靴はハーフサイズ展開がないということ、37は在庫がないことから36をすすめられる。長時間履けますように。店員さんはフラットシューズも持ってきてくださったけど、脚がきれいに見えるのは断然ヒールの方だったので迷わずヒールの方にした。

 

映画の時間になった。マイク・ミルズ監督の『20センチュリー・ウーマン』。ずっと観ていたい感じは『ハッピー・アワー』に似ていて、『ヤングアダルト・ニューヨーク』のことも思い出したり、グレタ・ガーウィグから『マギーズ・プラン』を思い出したりした。エル・ファイングが素晴らしくて、アネット・ベニングも素敵でジェイミー役のルーカス・ジェイド・ズマン君も美しすぎた。観終わってタバコを吸わないようにするのに強い意志が必要となる映画。グザヴィエ・ドランの『マミー』、『たかが世界の終わり』とかも思い出したな。

 

好きなシーンはたくさんありすぎてあれなんだけど、アネット・ベニングが息子の気持ちをわかろうと息子の好きな音楽を聴いてウィリアムとノリノリになろうとするシーンがとても印象的。進歩的なつもりでいても年をとると自然と保守的になってくるし、そうならないためには多少強引にでも別のカルチャーを体感するしかない。アネット・ベニンググレタ・ガーウィグ、エル・ファイングにお願いしたことへの賛否はあると思うけど、結果としてすごくプラスだったんじゃないかな。

 

フェミニズムネタがちりばめられているのも面白かった。フェミニズム思想を元に女性を知ろうとするのは吉と出るかどうか難しいけど。私は私を理解するために本を必要としない、は格好よかったな。

 

刺激の多かった昨日の興奮を引きずっているのか、朝5時に目覚めてしまった。今日はゆったり過ごして余韻を味わおうと思う。と言いつつ昨日寝る前に『マチネの終わりに』を読み終えた。すれ違い〜のやきもきがずっと続いた末の、本当に縁のある人とは何度でも会えるんだな、という希望的ラストがとても好きになった。