kate100s’s diary

百野毛糸の日記です。

製菓欲の今と昔

ふと思い立ってバナナヨーグルトケーキを焼いている。丸いターンテーブルの単機能レンジから直置きタイプのオーブンレンジに買い換えたのが3年位前。人が集まるわけでもないのにケーキを焼くことになるとは思わなかった。

 

どうして今冷蔵庫にヨーグルトが入っていて、バナナも入っているのかはそれぞれ背景があるんだけど、とにかく「冷蔵庫に常備してあるヨーグルトとバナナとHMで⭐️」みたいなレシピを試す準備がいつの間にかできていた。

 

子供の頃はお菓子作りが大好きだった。憧れの人は今田美奈子。最初のお年玉で買ったのは電動ハンドミキサーだったし、自分から希望して受験した私立中学校の面接で将来の夢を聞かれると「パティシエです。目標はル・コルドンブルーへの留学!」と元気よく答えた。その野望を発表した学校はひとつ残らず落ちて、フランス語の授業のないふつうの女子校に入ることになった。今、今田美奈子を検索したら「食卓芸術サロン」というものがヒットした。子供の頃の私なら母に頼み込んで連れて行ってもらっていたと思う。

 

桜餅を作りたくて当時はあまり売られていなかった道明寺を探し回ったり、安全な食紅を見つけたり、かぼちゃのプリンを作ろうとするけどまだ体の小さい私にはかぼちゃの裏ごしができなくて祖母に手伝ってもらったり、母が定期購読していたESSEをスクラップしたりして小学校〜高校時代は過ぎていった。って書くとちょっとこんまり先生みたいだけどそこまで突き詰められなかった。あの頃はクーベルチュールチョコレートを手にいれるのがとても難しかったし、ダークな味わいのチョコレートは父にも姉にもあまり感謝されなかった。

 

大学時代も製菓欲はそこそこあって、友達の誕生日があると学校をさぼってケーキを焼いて持って行った。丸型のケーキを入れて運べるボックスをよく買った。ショートケーキ、ババロア、チョコレートケーキ、チーズケーキ、ヨーグルトケーキ、シュークリームなどなどいろいろ作った。彼氏の誕生日にケーキを焼いて、向こうの家(実家)の冷蔵庫に入れて遊びに出かけて帰って来たら「ケーキごちそうさま。とっても美味しかった!」の書き置きがあって全部食べられてしまっていたり。

 

思い返すと社会人になってから、製菓欲が激減していた。作るのはバレンタインにあげるチョコレート程度。そのチョコレートもここ10年くらいは買う専門。

 

体調を崩したり、”最近何をしても楽しくない”みたいなとき、子供の頃に好きだったことをやればいい、とよく聞く。自分にそんなことはなかった気がしていたけど、私はお菓子作りが好きな子供だった。材料もお菓子の型も好きなだけ買えるお金が手に入ったのに、どうして作らなくなっちゃったんだろう。

 

お母さんに食べさせたい、というのがモチベーションとしてあった。もっというと、お母さんに食べてほめてもらいたい、というような。

 

一人暮らしだと張り合いがないから作らないのはふつうかもしれなくて、でも例えばフレンチトーストやパンケーキは食べたくてよく作る。延長戦上にあるのがバナナケーキで、なんというか、主食とおやつの中間みたいな。純粋なデザートを作る気はしなくても、気づけば製菓欲が少しずつ回復しているのかもしれない。

 

友達の家にお呼ばれするとき、私はいつもケーキ係を買ってでる。訪れるお宅に近いところで美味しそうなケーキ屋さんを探して予約して受け取って、一連の流れがとても好き。でもいつかまた焼いたケーキを持って行ってみたくなってきた。

 

バナナケーキは売っているとなぜか買ってしまうアイテムで、だいたい一切れ200円くらい。コスパは正直わからないけど1時間くらいで作れそうなことはわかった。また今度は別のレシピも試してみたいかも。

 

そのためにはどうか、今焼いているバナナケーキが成功しますように。焼き上がり時間の30分はとうに過ぎていて、焼いても焼いてもちょっと生っぽい感じがとれなくてああケーキを焼くってこんな感じだった、焼けた?焼けてる?まだ生?あれ今度焦げる?の自問自答を繰り返して取り出して切って食べたときの!!!!っていう感覚のためにまた作ってしまうんだよね、っていう懐かしい感覚を存分にかみしめている。