少し元気がない日にサボン

サボンとの付き合い方が年々変わる。今はRose Teaの香り。大きなジャー。うすいピンク色のボディスクラブ。浴室の棚が定位置。

 

最初に買ったサボンは不当に高いと感じながら買った。重くて大きなジャー。さわやかな香りのするうすい水色のスクラブ。お風呂で割らないよう気をつけながら持って入り、入浴後は水気を拭き取って洗面所にしまった。肌がつるつるすべすべになる感触は素晴らしかったのにあっという間に使わなくなり、気付くと1年経っていた。表面のオイル分とソルト部分の分離が、1年経つとなんだか気持ち悪くなり、新聞紙に染み込ませながら丁重に処分したのを覚えている。しばらくサボンのお店には近寄らなかった。

 

数年後、友達のプレゼントにハンドクリームを買おうとサボンのお店に寄ることになった。そこで出会ったのが小さなジャーに入ったスクラブシリーズ。ちょうどボディケアをしないと腕も足もカサカサだな、と思っていたタイミングだったし、このサイズなら使いきれるのでは?という期待がふくらんだ。ついでに、ボディクリームより軽い使い心地のソルベという商品も見つかった。初夏だったと思う。

 

価格帯は変わっていないはずなのに、それほど高いと感じずに支払いをした。効果と、ボディケアは何を買っても続いたことのない私でも、今度こそボディケアを続けることができるかも?という期待感が高まりわくわくした。スクラブとソルベとの香りの相性を考えるのも楽しかった。

 

小さなジャーに入ったスクラブを持ってお風呂に入ったとき、棚に置いておけると気づいた。今まで習慣づかなかったのはいちいち持って入り、拭き取って洗面所に戻す手間が面倒だったからに違いない。

 

この作戦は成功して、スクラブが習慣になった。次の日に会う人や、洋服をイメージしながら使ったり使わなかったり。ブランドが推奨する週2回は無理でも、週1回は使うようになった。お風呂を出ると、やわらかくなった肌をキープしたく自然とソルベも塗るようになる。ソルベは本当は毎日が必須なんだろうけどそれはなかなか。この頃は予定が多く入っていて、毎日が充実していた。

 

小さいジャーを使い切ったので、またサボンの店舗に行った。そのときおすすめされたRose Teaという香りが気に入って、でもその香りには小さいジャーが用意されていなかった。せっかく小さいジャーなら使いきれる自信がついたのに、どうすればいいんだろう。その時ピンときた香りはそのRose Teaだけだった。結局、もう一度大きなジャーにチャレンジすることにした。一緒に、濡れた肌にもそのまま塗れるボディオイルも勧められて買ってみた。

 

大きなジャーを開封する頃、私の日常は平穏というか退屈に戻っていた。予定に合わせてスクラブをする日を設定していては、頻度が減ってしまう。大きなジャーに入ったこのうすいピンク色のスクラブは、使いきれるんだろうか。目に入るたびに少しだけ気が重くなっていた。

 

そんなある日、疲れ果てて帰宅後の入浴中、品質確認、みたいな感じでなんとなくジャーを開けてみた。いつも通りいい香りがする。せっかくなので使ってみる。次第に気分はすっと晴れてボディオイルも忘れずに使い、甘い香りの中で気分よく眠ることができた。

 

翌朝すっきりと目覚めて、なんだか大発見をした気になった。わくわくする気分の時にサボンを使っていたけど、逆でもいいのかもしれない。ちょっとした疲れなら、お風呂中に広がるいい香りが癒してくれそう。おまけに肌もすべすべになり自然と気分もあがっていいことばかり。これからはぱっとしない気分の時にもがんがん使っていこう、大きなジャーにしてよかった、むしろ週2で使うようになってあっという間になくなっちゃうかも?みたいな妄想を広げたのは完全に杞憂で、結局は週1くらいの頻度に落ち着いて今に至る。